連載 「コペルニクスリレーネットワークニュース」 第1回 コペルニクスリレーネットワークとは?

コペルニクスリレーネットワーク通信

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  • 「いくら衛星データがあっても一部にしか存在が知られてなければ意味がない」というのは欧州の一部の政府高官の発言である。
  • 欧州が考える「データによるデジタル社会」を実現するには、「宇宙は難しい・敷居が高い」というイメージを払拭することが大切
  • 宇宙システム開発利用推進機構と日欧産業協力センターと共同で、欧州委員会から「Copernicus Relay Japan」として選定を受け、2017年4月より活動を開始している

「いくら衛星データがあっても一部にしか存在が知られてなければ意味がない」というのは欧州の一部の政府高官の発言である。欧州連合の2大宇宙プログラムの内一つ、地球観測プログラム「コペルニクス」は、運用開始から既に3年程経つが、一部の大学や公的機関の間では未だに知られていないのである。

欧州では地球観測(EO)データの利活用する事で新たな産業創出を目指しているが、EOデータの利活用といってもユーザ・顧客がいて初めて成り立つ。いくらオープンで無償のデータがあっても存在自体が知られていない、又はデータを利活用する事でどういう利益や効果が得られるのか理解されなければ、一部の専門家・技術者の間の使用だけに留まり、真の産業効果や新規事業創出には繋がらない。

欧州が考える「データによるデジタル社会」を実現するには、「宇宙は難しい・敷居が高い」というイメージを払拭し、コペルニクスのEOデータをいかにして産学官に普及させるか、すなわち利用促進活動が最も重要な要素として認知されている。

欧州連合の行政執行機関である欧州委員会は複数のコンサル企業や公的機関と議論した末、コペルニクス利用促進プログラム「Copernicus User Uptake Program」を昨年度から開始した。

Copernicus User Uptake Programには大きく分けて2つのプログラムから構成される。

1. Copernicus Relay Network

欧州各国の企業・大学・公的機関が「コペルニクスリレー」と呼ばれる相談窓口として機能し、それぞれの地域で一般市民向けにコペルニクスのプロモーション活動を行う。一般市民からの問合せ対応の他、イベントでのブース設置、ニュースレター配布やソーシャルメディアを通した宣伝等、さまざまである。

2. Copernicus Academy

一方、コペルニクスアカデミーはもっと研究者向けのプロモーションである。主に欧州各国の研究機関や大学が「コペルニクスアカデミー」としてそれぞれの地域の他の大学や研究機関に対し、技術的セミナーやトレーニングを行う。

昨年11月に約150もの団体がコペルニクスリレーネットワークとアカデミーに選出され、2017年1月から活動を開始した。

宇宙システム開発利用推進機構日欧産業協力センターと共同で、欧州委員会から「Copernicus Relay Japan」として選定を受け、2017年4月より活動を開始している。これはアジア初の快挙であり、欧州委員会の日本への期待が伺える。これによってEOデータ利用促進における日欧間の認識と関係がより強固な物となったと考えられる。

上述の2団体はCopernicus Relay Japanとして協力し、日本のコペルニクス相談窓口・プロモーション担当として既に活動を開始している。問い合わせに共通のメールアドレスも設置しているので、質問・相談はcopernicus-japan@jspacesystems.or.jpまで。

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