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衛星データで環境を確認。
不動産業界専用アプリ。

衛星画像データを用いて、現場に足を運ばずに物件の周辺環境を確認できる不動産業者必須のアプリ

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  • ゼンリンの作る地図は不動産業者には欠かせないもの
  • 従来の紙からデジタルへ移行、衛星画像地図もある
  • 衛星画像使用についての課題も見える

昨今、宇宙技術は様々なビジネスに応用されており、これまで「宇宙」とは無縁であると思われていたような分野でも、新しいアイデアでビジネスとしての価値を創造している。そうした宇宙ビジネスの広がりの中で、株式会社ゼンリンは不動産業を営む方々へ向けたサービスの提供に衛星のデータを活用していた。
不動産業界とも繋がりの深いゼンリンは、不動産業者(宅地建物取引業者)向けに「ZENRIN GISパッケージ 不動産」というアプリケーションを提供している。不動産業務に必要な住宅地図やブルーマップ(「住所」から不動産登記の「地番」が簡単に分かるようにした地図帳)をはじめ、7つの土地コンテンツを一括で閲覧できるサービスだ。2015年にアップデートを行った際、追加された機能のひとつに、衛星画像を使用したものがある。今回は衛星画像を利用したサービスの展開について、株式会社ゼンリンの担当者の方にお話を伺った。

衛星画像を使用するきっかけとなったのはユーザーからのニーズだ。記号と文字しかない地図だと緑地などの周辺情報などがわかりづらい。地図でも現地状況を把握したいという声を、不動産業者からいただいたのがきっかけだ。

サービス化には約2年を要した。衛星画像の商用利用をする際の権利関係の交渉、コンテンツに合わせた画像加工などだ。
画像利用についてはいくつかの難しい面もあった。まず、条件に合う画像を探すことが困難だった。現在「ZENRIN GISパッケージ 不動産」では、DigitalGlobe社の商業観測衛星に搭載されるセンサの観測データを画像化したデータを利用している。不動産向けサービスでは周辺土地の状況などを常に把握しておく必要があり、更新日を開示しておく必要がある。DigitalGlobe社から提供される衛星写真には撮影日が掲示されているためその条件に合致したため採用となった。
もうひとつは、このサービスモデルに賛同頂けるかが課題である。サービスのコンセプトとして、「町の不動産業者へデジタルを幅広く使用してほしい」という思いがあったからだ。そのおかげもあってか、商品はリリースから順調に売上を伸ばしており、若い世代の方を中心に不動産業の中でも認知が広がっている。

今後も衛星画像データを利用して解決できる課題があった場合には、自分たちのサービスに取り入れていきたいと話してくれた。だが、実際にサービスを行った上で衛星データを利用する際に見えてきた課題もある。それは「スピード感」だ。
衛星データを商用利用する際には、権利を持っている企業に交渉を行い、使用許可をもらわなければならない。そして、交渉には多くの時間を要してしまう。そのため、いざ衛星画像データを使用しようと思ってから、実際にビジネスとして成立させるのはすぐという話にはなりにくい。今後はこういったデータがすぐに国内で使用できるという環境が望まれている。

「俯瞰して街を見ることができるのは、不動産業界や街づくりをする人間にとって、とても素晴らしいことだと思います。画像の商用利用についてもう少し環境が整えば、ビジネスのスピードも上がるのかもしれないですね」
ビジネスとしてのスピードとコストという課題に直面しつつ、ニーズに合う製品を開発した株式会社ゼンリン。私たちの街選びや家選びも、ゼンリンの技術が支えているのかもしれない。

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